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 八重山漂木(ヤエヤマヒルギ) 

〜 南国を彩る日本産のマングローブ植物 〜

日本のヤエヤマヒルギ風景

マングローブ林の海側にかけて生育する常緑木本であり沖縄本島以南に分布。波風にも耐えられるよう支柱根といわれる個性的な根を地面に伸ばし、宮古諸島をはじめ八重山諸島では海岸から河口域で見かけられる。

日本各地にある自生地/136カ所 〔13島〕

Googleマップで分布場所をみる >

 基本情報ガイド 

\ 木の語源 /

ヒルギ科のなかでも沖縄県八重山地方で多くみられることから地域シンボルとして和名を「ヤエヤマヒルギ」に選定。「ヒルギ」の意味については親木から落ちるタネが水辺を漂いながら木に成長する姿を表わしており漢字で「漂木」と書きます。

\ 学名由来 /

学名は「Rhizophora mucronata」です。「Rhizophora」はギリシャ語である「Rhiza/根」と「Phoreo/保持する」の組み合わせに由来。さらに「mucronata」は葉の先端がへこんでいる意味をもち学名はこれらの合成語であるといわれてます。

\ 植物分類 /

科名

ヒルギ科/Rhizophoraceae リゾフォラ

学名

Rhizophora mucronata/リゾフォラムクロナタ

英名

Red Mangrove/レッドマングローブ

別名

オオバヒルギ、シロバナヒルギ、インギ

保護

現在のところ絶滅危惧種には指定されず

絶滅危惧種の階級図

\ 発達環境 /

気候

平均気温(年)22℃以上の亜熱帯地方

性質

砂地や泥質土壌を好む(塩分に強い)

開花

初夏/5月-7月頃(種子成熟は6月-8月頃)

繁殖

種子落下→海流散布→土壌定着→木に成長

植生

マングローブの海側に生育/前面群落

マングローブでの発達区域図

 形態的な特徴 

\ 全体樹形 /

常緑木本(じょうりょくもくほん)
樹高:4m-6mと背丈がやや高め

ヤエヤマヒルギの樹形図解

支柱根(しちゅうこん)が地上に現れる
英名:Prop-Root/プロップルート

支柱根の図解

若木の幹は手で握れるほど細い
色味:薄い赤茶系/質感:ザラザラ

幹の図解

\ 器官構造 /

長楕円形の対生/長さ:10cm前後
色味:深緑/光沢質で裏に黒点あり

長楕円形をした葉の図解

内側:白く軟らかい花びらが4枚
外側:やや黄色い(がく)が4枚

ヤエヤマヒルギにある花の図解

果実

棒状の胎生種子(たいせいしゅし)
色味:深緑/長さ:20cm前後

胎生種子の図解
ヤエヤマヒルギの支柱根 ヤエヤマヒルギの花
ヤエヤマヒルギの胎生種子
ヤエヤマヒルギの枝

 地理的分布 

\ 国内自生地 /

日本のヤエヤマヒルギ群落は沖縄県にある一部離島で確認され沖縄本島北部が世界分布の北限です。県内における自生地数は13島136カ所ありますがヒルギ科のなかでは南方系のマングローブ樹種であるため八重山諸島中心に生育します。

最北端

最南端

沖縄本島
大井川〕*緯度上

西表島
大原川

最北端⇔最南端までの距離/491km

最東端

最西端

沖縄本島
慶佐次川

与那国島
田原川

最東端⇔最西端までの距離/568km

\ 分布範囲 /
日本のヤエヤマヒルギ分布地図

鹿児島県

沖縄県

自生地/0カ所
〔0島〕

自生地/136カ所
〔13島〕

 地域別の群落 

\ 沖縄諸島 /

沖縄本島慶佐次川のヤエヤマヒルギ群落
屋我地島のヤエヤマヒルギ群落

沖縄本島/22カ所、屋我地島/2カ所、宮城島/1カ所、久米島2カ所に群落がみられ樹高3mの個体多く占めています。天然群落は沖縄本島東村の慶佐次川ならびに金武町の億首川下流などに限られそのほかの自生地は植樹で繁殖しました。

\ 宮古諸島 /

宮古島のヤエヤマヒルギ群落
岩礁に根を伸ばす宮古島のヤエヤマヒルギ

宮古島/8カ所、伊良部島/1カ所に群落がみられ宮古島では島尻バタラズと与那覇湾に樹高4mの木々が立ち並ぶほか入江湾では琉球石灰岩の上にも低木が成長します。隣接する伊良部島には下地島寄りの海峡干潟に個体が密集します。

\ 石垣島+小浜島 /

石垣島のヤエヤマヒルギ群落
小浜島のヤエヤマヒルギ群落

石垣島/29カ所、小浜島/1カ所に大きな自生地がみられ当地のマングローブ林ではほぼ生育します。石垣島は川の河口域から内陸の閉鎖性水域でも群落があるほか小浜島の石長田海岸は波が打ち寄せる干潟で1kmにわたり生い茂ります。

\ 西表島 /

西表島のヤエヤマヒルギ群落
西表島崎山湾のヤエヤマヒルギ群落

西表島/64カ所で木々が集団群生しており当地のマングローブではすべての自生地で確認できます。樹高6mある高木も多くみられ仲間崎では岩礁のあいだに根を伸ばすほか崎山湾には岬から突き出た大きな岩場の影に生育しています。

\ 由布島+内離島 /

由布島のヤエヤマヒルギ群落
内離島のヤエヤマヒルギ群落

由布島/1カ所、内・外離島/3カ所で生育しており砂浜から内陸の湿地にかけて生育してます。両島では大きな川が流れていない立地でありながらも比較的に樹勢良好な群落が残されており隣接する西表島から漂着した種子も発芽してます。

\ 与那国島 /

与那国島田原川のヤエヤマヒルギ群落
田原川中流寄りのヤエヤマヒルギ群落

与那国島/1カ所には植樹されたヤエヤマヒルギが定着しており日本最西端のマングローブ林に位置づけられます。この自生地は島北部にある田原川下流にあり沖縄県内有数の探鳥地でしたが治水工事により一部伐採されてしまいました。

メヒルギ

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