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 雄漂木(オヒルギ) 

〜 南国を彩る日本産のマングローブ植物 〜

日本のオヒルギ風景

マングローブ林の陸側にかけて生育する常緑高木であり奄美大島以南に分布。ひとの膝を曲げたような根を地上に張りめぐらせるほか、棒状の胎生種子と光沢感ある艶やかな葉をつけ琉球列島では数多くの群落がある。

日本各地にある自生地/157カ所 〔15島〕

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 基本情報ガイド 

\ 木の語源 /

ヒルギ科のなかでも全体の姿が男性のように雄々しいことから雄の頭文字をとり「オヒルギ」と和名が決まりました。「ヒルギ」の意味については親木から落ちるタネが水辺を漂いながら成木することを表わしており漢字では「漂木」と書きます。

\ 学名由来 /

学名は「Bruguiera gymnorhiza」です。「Bruguiera」は1700年後期のフランス科学者「Bruguieres/ブリュギエール」が名づけたことに由来。さらに「gymnorhiza」は根が地上に露出しているという意味をもち学名はこれらの合成語といわれます。

\ 植物分類 /

科名

ヒルギ科/Rhizophoraceae リゾフォラ

学名

Bruguiera gymnorhiza/ブルギエラ・ギムノリザ

英名

Orange Mangrove/オレンジマングローブ

別名

アカバナヒルギ、ベニガクヒルギ、タンガラ

保護

絶滅危惧II類VU/鹿児島県版レッドデータ指定

絶滅危惧種の階級図

\ 発達環境 /

気候

平均気温(年)21℃以上の亜熱帯地方

土壌

軟らかな泥質湿地を好む(塩分にやや強い)

開花

初夏/5月-7月頃(種子成熟は4月-7月頃)

繁殖

種子落下→海流散布→土壌定着→木に成長

植生

マングローブの陸側に生育/中心群落

マングローブでの発達区域図

 形態的な特徴 

\ 全体構造 /

姿

樹形/円錐形(えんすいけい)
区分/常緑高木(じょうりょくこうぼく)
性質/平均樹高は5m-10mと高め

オヒルギの樹形図解

形状/膝根(しっこん)が地上に出現
英名/Knee-Root(ニールート)
性質/呼吸機能、細胞壁で塩分濾過

膝根の図解

形状/幹はやや太く材質が非常に硬い
樹皮/デコボコの皮目(ひもく)が目立つ
性質/樹皮は防腐力あるタンニンを含む

幹の図解

\ 器官組織 /

形状/長楕円形の対生で先端部が尖る
表面/深緑色、光沢質、長さ10p前後
性質/葉内に過剰塩分を蓄積して落葉

長楕円形をした葉の図解

外部/歯状の赤い萼(がく)が10枚程度
内部/オレンジ色の花びらが10枚程度
性質/雄雌の両性花で鳥が受粉媒介

オヒルギにある花の図解

果実/萼の内側に形成するが目視困難
種子/棒状の胎生種子(たいせいしゅし)
性質/発芽種子は長さ約15pの深緑色

胎生種子の図解
オヒルギの膝根
オヒルギの胎生種子
オヒルギの幹
オヒルギの葉

 地理的分布 

\ 国内自生地 /

日本のオヒルギ群落は鹿児島県の奄美大島以南から沖縄県の西表島までみられ世界分布の北限です。国内自生地は15島157カ所ありマングローブ植物のなかでも大きな群落を形成する樹種であり各島ともに圧倒的な群生規模を誇ります。

最北端

最南端

奄美大島
東城内海

西表島
大原川

最北端⇔最南端までの距離/713km

最東端

最西端

南大東島
大池

西表島
イドゥマリ川

最東端⇔最西端までの距離/782km

\ 分布範囲 /
日本のオヒルギ分布地図

鹿児島県

沖縄県

自生地統計/6カ所
〔2島〕

自生地統計/152カ所
〔13島〕

 地域別の群落 

\ 奄美群島 /

奄美大島のオヒルギ群落
加計呂麻島のオヒルギ群落

奄美大島/4カ所、加計呂麻島/3カ所の「合計7カ所」で群落があり北限のため樹高は3mと低いです。入江や塩水湖にも生育しており奄美大島/住用川や加計呂麻島/呑之浦干潟では原木が残り徳之島/湾屋川では過去に自生記録がありました。

\ 沖縄諸島 /

沖縄本島のオヒルギ群落
屋我地島のオヒルギ群落

伊是名島/1カ所、沖縄本島/35カ所、屋我地島/2カ所、宮城島/1カ所、久米島/2カ所の「合計41カ所」に群落があり奄美地方と比べると樹高が高い傾向にあります。海岸や川の下流に生育しており屋我地島では樹齢100年の巨木が立ち並びます。

\ 大東諸島 /

南大東島のオヒルギ群落 皮目が発達した南大東島のオヒルギ

南大東島/4カ所に生育しており大池の畔では外洋と切り離された淡水池に陸封型群落をつくります。世界的にも稀な地形環境であるほか一般的なオヒルギは地面に膝根を伸ばしますが当地ではそれが目立たず幹の皮目がより発達します。

\ 宮古諸島 /

岩礁で根を張る宮古島のオヒルギ
宮古島のオヒルギ群落

宮古島/5カ所、伊良部島/1カ所の「合計6カ所」で生育しており樹高4mの木々が群落を形成します。宮古島/川満では地下水と海水が混ざり合う汽水池にも自生地があるほか入江湾最深部では硬い琉球石灰岩に根を伸ばしている低木もあります。

\ 石垣島+小浜島 /

石垣島のオヒルギ群落
小浜島のオヒルギ群落

石垣島/31カ所、小浜島/1カ所の「合計32カ所」で自生地が確認され海岸や川の中流域まで幅広く群生します。石垣島北部にある吹通川では河口から離れた支流にあるマングローブの湿地帯でも樹高10m以上を超える高木が多く密集します。

\ 西表島+周辺離島 /

岩礁に根を張る西表島のオヒルギ
西表島のオヒルギ群落

西表島/63カ所、由布島/1カ所、内・外離島/3カ所の「合計67カ所」で群生しており樹勢のある個体が出現します。西表島/ユツン川河口ではマングローブ林から離れた砂浜にもオヒルギが発達しており根元が砂に埋もれながらも生き延びています。

メヒルギ

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